皆様、明けましておめでとうございます。
皆様にとって、今年が素晴らしい一年となるよう心よりお祈り申し上げます。
注)今日の記事にはバカ飼い主の戯言が多分に散りばめられておりますが、
何卒気にせず読んで頂ければ幸いです。
さて、今日の記事は昨日の新年のご挨拶と一緒に書こうと思っていたのですが、
なんだか長くなりそうな予感がしたので、分けました。
天地開闢以来、この世に誕生したすべての生物の中で、
一番かわいい我が家の富士子さんは、実は下半身麻痺です。
「完璧なものには魔が宿る」というので、
日光東照宮のなんとかいう柱の模様をひとつわざと逆にしてあるように、
完璧に可愛い富士子に魔が宿らないようにとの
神様のお計らいなのだと思います。
富士子は、2007年の7月ころ、
路上を後ろ足を引きずって歩いているところを保護され、
当時私が働いていた動物病院に連れてこられました。
多分生後1ヶ月半位だったのではないかと思います。
おそらく事故だと思いますが、脊椎が骨折していました。
保護主さんは、後ろ足が不自由な富士子を飼うつもりだったのですが、
その後、富士子が排尿も自分でできないということがわかったこと、
ご家族に強く猫を飼うことを反対されてしまったことから、
安楽死をご希望されました。
その日は、三連休初日の土曜日で、
火葬場が開く火曜日まで待って安楽死することになり、
病院で引き取りました。
ところが、富士子の担当獣医師(私ではない)は
火曜日になっても富士子を安楽死せず、
そのまま富士子は病院のケージで飼われることになりました。
その後、私がその病院を出ることになったとき、
小さな富士子が1m四方もない小さなケージの中で
一生過ごすことになるのはあまりにも可愛そうだと思い、
富士子を私の家族として引き取りました。
富士子の話をすると、よく言われるのが、
「大変ね」と、「かわいそう」です。
確かに、下半身麻痺の子をお世話することは誰にでもできることではありません。
おうちを汚さないというだけなら一日2回くらい排尿させればいいですが、
膀胱炎を防いで健康を維持するということを考えれば
最低一日3回は排尿させる必要があります。
なので、長時間の外出はできません。
そこまでしても、膀胱炎や尿石症などのおしっこ系のトラブルは常についてまわります。
一言で麻痺といっても、神経障害の場所や程度によって、
尿道の筋肉が弛緩して、絶えずおしっこが漏れているということもありますし、
逆に緊張し過ぎて圧迫してもおしっこがでない・出しづらいということもあります。
でも、長時間外出しないで済む環境の方(専業主婦の方や自宅でお仕事をされている方)
にとっては、下半身麻痺の猫ちゃんは
猫ちゃんのコンディションによっては飼いやすいこともあると思います。
富士子は一日4回圧迫排尿をしていますが、
所要時間はおしっこだけなら富士子を捕獲してからトイレに連れて行き、
終了するまで1分もかかりません。
ウンチも一緒に出す時には3~4分ほど。
健康な猫さんのトイレの掃除よりも簡単なのではないかと思います。
以前の勤め先で、下半身麻痺の猫さんを2頭
引き取って飼っていらっしゃる人とお話したのですが、
その方も、下半身麻痺の猫さんはお世話が楽だと言っていました。
高いところに飛び乗れないから、
触って欲しくないものは高いところにおいておけば安心だし、
猫用トイレの砂でおうちが汚れることもないし、
ちゃんと定期的に排尿させておけばトイレの失敗もない。
電車や車での移動の時におしっこのことを心配しなくてもいい。
下半身麻痺の子ならもう一頭飼ってもいいかなとおっしゃってました。
脊椎損傷による麻痺は猫ちゃんでもよく見かけます。
特にお外に行く猫ちゃんで多いですが、
おうちの中でも活発な猫ちゃんではありえます。
そういう時、安楽死を選択する方や、すすめる獣医は少なくないようです。
もちろん、飼い主さんの事情などでお世話が不可能な場合もあるでしょうし、
そういう選択をせざるを得ないこともあります。
でも、チャレンジしてみると案外大変じゃないかもしれません。
「でも、麻痺のまま生きていくなんてかわいそう」
と思う方もいるかもしれませんが、
最初の痛みさえ乗り切れば、
本猫たちは案外不自由ながらも生活を楽しんでいるようです。
おうちの子が麻痺になってしまっても、
可能であれば生きるチャンスを与えて欲しいなと思います。
そして、さらにできれば、
世の中の里親募集ボランティアさんのところにいる麻痺っ子たちにも
目を向けていただければと思います。
あ~、やっぱり長くなってしまった/(-_-)\
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